2022年を振り返る


まず最初に結論を書いておくと、今年の後半半分も、
前回『テイルズオブアライズ』にかこつけて書いた状況と
まるで変わりない。
ゲームは変わらずそれなりに遊んでいるけれど
それぞれに対してとくにあまりこれという感想は、ない。
ゲーム側の責よりは、遊ぶこちら側のすり減り鈍麻。
面白いと思っていないわけではないのである。
それなりに面白いからこそ熱心に遊んでいるのだが
あらたにあらたしく新しく、ここに書いておきたいことがない。
では、このサイトに名もなき一般人が、
ほとんど自分にとってしか価値しかない文字列を
誰でも読める形で公開することに労力に見合う意味があるのか、
ということになるが、余裕でありまくりである。
自分にとって中身がまるでないことを
記録するだけのことに、充分意義がある。
この記事を書いたところで
さして誰の邪魔をするわけでもないネットって素晴らしい。
読んでくれたひとに無為を感じさせるのは申し訳ないが
そこはすまない。こらえてくれ。こらえないでも良いです。
なお労力も掛かっていない。それはまあ更新回数からしてほら。

 


まず2022年、全体の状況を振り返ると、
相変わらずPS5は売っていないので買っていない。
わたしPS5買ったら『ELDEN RING』遊ぶんだ……と呟いて幾星霜、
発売から2年たっても出回らないのもゲーム機史上初だか
お値段が上がってしまうのも空前の事態。
世の中変わったものですね。
進歩せず停滞どころか後退ですねと北西の国々をみながら。
FF14』は熱心に遊んでいるので
『FF16』はそれなりに期待しているのだけれど
果たしてふつうにPS5を購入できる日はいつになるのだろうか。
さすがにゲーム専用PC環境を調えるほど
ゲーム熱心派ではないのですが。


年間のソフト売り上げを見ると、ここ数年と同じく
よくこの本数でゲーム会社は続いているな、という数が並ぶ。
 ゲーム売上定点観測 https://teitengame.com/index.html
ゲーム機で遊ぶゲームなぞ
ゲームの中の一分野でしかないことを知らしめる数字。
ソシャゲとかいう焼き畑農業はどこまで続くのかと
ほどほどのゲーム熱心派は唱えるが
ユーザーに毎日のうるおいを
絵とか声とかで長く継続的にお届けするサービスであって
クリアで消費するゲームと同じ枠で捉える方が間違いだ、
と言われれば、うん、そうですね。
その方が儲かる。みんなお金を出す。求めている。正義だね。


今年発売されたゲームをまったく(強調)遊んでいないのだが
今年アップデートされた内容は遊んでいるので
そうでもない気にさせられる。
今年も目を引くような新規作品はなく
澱んでいますね、と簡単に書きそうになるが
ゲームの歩みが遅滞しているわけではないのだろう。
見ているこちら側が乗っている
今まで積みあがった履歴に相対すれば、
一年間の割合が低下するだけ。
それを高みに立ったと勘違いしてはいけない。
遠ざかっただけである。

 

 

で、本年後半実際どのようなゲームを遊んでいたか振り返っていきたい。


まず割と遊んだのが『英傑大戦』である。2022年3月稼働開始。
https://www.eiketsu-taisen.com/
発売ではないが2022年のゲームも遊んでますよほら。
武将カードは今数えたら100枚以上あった。
一枚印刷に100円かかるので
すくなくとも20,000円分以上は遊んでいることは間違いなく
パッケージゲームはもちろん
焼き畑においても年間吸い取られ額として及第点な気がするが
「ふつう」の英傑大戦ユーザーからすると、まるで遊んでいない範疇。
それだけしか遊んでいなくてこのゲームについて語るなど
ちゃんちゃらおかしいお布施額。
こわいわアーケードゲームの金銭感覚って恐ろしいわ。


中身は『三国志大戦』『戦国大戦』と同じ。
三國志」と日本の戦国時代しばりを解いて、
いろいろな時代の有名人と無名な同時代人が登場する。
新選組坂本龍馬、わかる。安倍晴明頼光四天王、うんわかる。
だが藤原道長まで出陣するとは。
源義朝が由良御前と常盤御前を侍らせて登場とかどこ需要。
さすがに「皇族」はぎりでていないけど
今後どうなるのか期待がとまりません。
新のつく『三国志大戦』と『戦国大戦』は稼働当初大いに倒けたが
今回は無難な出足。
17年前の『三国』ver1~2の盛況は永遠に無理にしても
これだけ長いこと続いているだけで十分えらい。


料金体系はこの17年でもっとも安価になっている。
1ゲーム100円。カード一枚100円。
印刷しないなら100円であそべて
カード印刷強制で250円以上した昔に比べてはっきり安い。
まあ冷静に他と比較すると充分高くて
今までがなお高すぎなだけとも言う。
17年前はそれでも大盛況でしたねえ。日本も貧乏になったな。
また重課金したいしたいという金銭感覚が壊れた方々向けに
イラスト装飾がちょっぴり豪華版も50,000円ほど分で入手可能。
ぼく豪華版何枚ももってるよ需要に応えた迷、名采配。
誰も損しない。正義。正義のはず。お金はあるところにはある。


とはいえ、ここに何度も書いたように、
いまどきゲームセンターまで行かなければ遊べず
台が先客で埋まっていれば行っても遊べないのは
家でもどこでも遊べるゲームに対して覆しがたい不利。
昨今の半導体供給事情のなんたらかんたらと
セガの体力的にも稼働総数は絞られており
県内に一か所しかない設置店へ何時間掛けて出かけても
即、遊べないかもしれないゲームを果たしで誰が遊ぶのか。
新規に遊びたいひとがどれだけ定着するか。
専用筺体でしか実現できないゲームの越えられない限界である。


けれどくやしいが『大戦』シリーズは抗しがたいほど面白い。
高い。気軽に遊べない。それでも遊びたくなる度合が時に勝る。
ゲーム自体ではなく、遊ぶために必要な環境という間口自体が狭いのは
まことに残念だが
それをおいても、永久に遊ばれ続けるに値する
史上最高峰のビデオゲームである。

 

 

もうひとつそれなりに遊んだと言えるのが『FF14』。
また遊びたくなり、3週目を新キャラクタでいちから開始。
ずっと遊んでいるひとにとっては
自キャラを全職レベル最高にしてからがスタートだろうけれど
肉弾戦も魔法もフィールドワークも室内作業も
なんでもこなすキャラクタに到達してしまうと面白味ないので
今度は3キャラタ並行して役割分担させて育てている。
こういう遊び方は明らかに運営推奨ではないらしく
ドラクエ10』のように自キャラ同士でアイテム譲渡はできないが
それでも脳内保管して楽しむ。
話を進めるのに3倍時間が掛かるわけだが、先の話を見たいのでなく
育てていく過程こそが面白いのだからこれで良いのだ。


FF14』の一番面白いところは
オンラインの向こうの誰かと協力してダンジョンを攻略するところ。
他のすべてはそのための装飾。
お話が面白いとか舞台やNPCが魅力的とかは
このゲームを繰り返し長々と遊ばせる理由にとってあくまで補佐。
自分でつくったキャラクターを通して
ダンジョン攻略という過程を演じるロールプレイ。
『大戦』シリーズが、
手持ちのカードを組み合わせて思いついたさいきょうデッキで
対人対戦でぼこぼこにしたりされたりすることが面白いように
単に操作技術の高低や知識量の大小を競うだけでなく
もう一味、自分なりの工夫を持ち込めるところが面白さなのだと思う。
最適化された最高効率の正解がひとつしかないものは、
正しい答えに至るまでしか楽しめない。


もちろんゲームの楽しみ方はひとつではない。
『大戦』シリーズを対人対戦をしないで楽しむひともいる。
オンラインRPGは絶対に嫌だというひともいる。
それでも楽しんでいるひとへ、こちらの方が面白いに決まっていると
横から自分の楽しさ、信ずる正しさを押し付けるのは違うだろう。
対人対戦だから勝ったり負けたりが面白いのだ。
上手く補助してにやりとしたり
足引っ張ってしまってギャーってなるから面白いのだ。
だけどそれが嫌というひともいるのである。
自分が作り上げてきた面白いゲームのりくつに沿わないから否定する。
それは間違っていると理性は語る。
とは言え、この面白さに触れないなんて、知らないなんて
もったいないよと言いたくなる。
相手は知りたくないわけでなく向いていないと思っているのだと
わかりはするが、理解できるというわけにもいかない、そこよ。

 

 

『テイルズオブアライズ』のあとは
幻影異聞録♯FE』を遊んでいた。『ソウルハッカーズ2』ではなく。
女神転生』シリーズのアトラスが
ファイアーエムブレム』の設定を使って製作したもので
なぜか芸能ものである。
 公式サイト https://www.nintendo.co.jp/switch/asa4a/
中身はアトラスの汎用RPGシステム。
『真女神転生4』とか『ペルソナ3・4』あたりを使いまわしたと思しきもの。


『ストレンジジャーニー』とか『ラジアントヒストリア』とか、
なかなか面白いと過去に書いた覚えがあるが、後悔している。
駄目ではない。破綻はしていない。
たいていの人は最後までひっかかりなく遊べるだろう。
けれどこのゲームを遊び終えて、
心から、面白かった、というなら理解できない。
のっぺりしている。不毛。
『真女神転生4』もそうだったが
ひとつひとつはそんなに駄目ではないのだけれど
全体として、ここが良いというところがない。
『真女神転生5』と『ソウルハッカーズ2』を
遊びたい気にはまったくさせてくれない。

 

世の中には、偏狭な一個人の主観には理解できないものが溢れている。
その主観が傑作と褒め称える作品にも、いくらでも粗はある。
貶すべき箇所の無い作品などそうあるものでなく
どんなものでもそれが振り返って良い印象を与えるものでなければ
欠陥瑕疵と感じられるものを含み出来ている。
良いと感じるものは良いところだけをみ
悪いと感じさせるものは細部が全体の悪印象を作りだして汚くみえる。


けれど、自分にとって、そのときの自分にとってはそれが真に思えても
後から振り返ればそうではない、そうでもないことなど、
一番よく知っているはずの自分であってすら、いくらでもある。
正しいとは何か。楽しいとか面白いとは何か。
なぜそう思うのか。なぜそう思えないのか。なぜそんなふうに思えるのか。


昔は面白さがわからなかったが、最近見返したらなかなか良かった。
以前は感心してみたはずだが、今回はそれほどでもなかった。
遊んでいて最初はなんだかよくわからなくて何度も投げそうになったが
最後まで通したらそれなりになかなかだった。
どれもある。最初から最後まで面白がれないのもあれば逆もある。


沢山ならんでいるなかで、いまの自分が面白いと思うゲームを遊びたいのだ。
だけど遊んでみなければわからない。
全てのゲームを最後まで遊んでやはり面白くなかったと
とりあえず態度を決めるまでですら時間はない。
だから世間の評判をみたり、
面白かったゲームをつくったひとの作品を遊んでみたりする。
選んだ結果、思っていたのと同じだったり、より悪かったり良かったりする。
そう思わないひともいるのだろう。
そういうふうに遊ばないひともいるのだろう。
過去の自分や今後の自分が、いまの自分と同じように感じないとも決められない。


しかし、つまらないものはつまらないし、面白いものは面白いのある。
面白そうと思わないものは遊ばない。
世間の評判をみて、面白そう、自分も楽しめそうと思うから手を出すのだ。
遊んでみるしかない。可能性は無限でもすべてに手を延ばすことはできない。
面白そうだと思ったそのときの自分の選択に従うより他はないのだ。
正解なんて結果にしかないのだ。

 


そんなふうに
まったく良い方向に捉えられなかった『幻影異聞録♯FE』。
思えば『テイルズオブアライズ』もそうだし
ドラゴンクエスト11』ですらそうだったように思う。
『ストレンジジャーニー』は遊んだときは面白く遊んだが
今遊んでどうだろうか。
ペルソナ5』は面白かった。
『アライズ』は『幻影異聞録』よりはましだった。
FF14』はオンラインでない部分も面白いとおもうが
Ver3以降は作業感が強い。
けれど世間の評判はVer2部分がわるく後ろに行くほど良い。
自分の遊びかた、楽しみかたがズレているのだろうか。

 

 

さて、冒頭に書いたように、他にもいろいろ遊んだけれど、
その結果として出てくる言葉がない。
以前は面白かった、つまらなかった、
それはなぜだったろうかと、いろいろ言いたいことがあったが
残念なことに今はない。
それが正しいかどうかわからないからという理屈ではない。
何を書いても意味のないことという諦らめでもない。
なぜ『ドラクエ11』は面白くなかったのか。
FF14』のVer2部分はどこが面白いのか。そういうとっかかりはあるが
それ以上はとくにない。出てこない。
以前の作品を詳細に思い出せない。比較できるほど消化できていない。
そして、今日『FF14』を遊ぶことより面白いと思えない。

 

昔のようにほどビデオゲームというもののこれからに
期待できないというのもそうだろう。
ただ、それは自分にとっては、に過ぎないのは
本年のゲームの売り上げランキングと自身との乖離からも明らかである。
今年も何百万人もが、新しいゲームを楽しみに購入し、
また次のゲームも購入するほどに楽しんでいる。
自分はそれにあずからず、以前のゲームを掘り起こし遊び返したり
十年二十年前からあるゲームの続きを遊んでいる。
それで何がわかるというのか。何を期待する立場にあるのか。


だからといって遊びたくはならないゲームを遊ぶことはできない。
おそらく楽しめないだろう。
なかには楽しめるものももちろんあるだろうけれど
そこに当たるまで耐えるつもりはない。
遊びたいと思うゲームを遊んで
面白ければここに感想を書き
そうでなければ何か月かけて遊んだとしでも、データを消して忘れる。


遊んだゲームをみな記録しておきたかったが
こまかい感想を並べ立てる熱意は
もはや失われてしまったことは、認めざるを得ない。
それはゲームに対する興味の減退であることも否定できない。
しかしこのサイトはまだ、自分にとって完全に無意味でもない。
『英傑大戦』も『FF14』も面白い。
『イブニクル2』も感想を書くほどではなかったけれど楽しめたし
『Hades』も『サクナヒメ』も悪くなかった。
『トライアングルストラテジー』も『十三騎兵防衛団』も
タクティクスオウガリボーン』も遊んでみたい。

 

年の最後にどんより感満載でまことに申し訳なかった次第ですが
これからも消さずに続けていきたいと思います。


2023年こそPS5を買いたい。売っていれば。
そして『ELDEN RING』遊ぶんだ。
そのころには『FF14』はまた飽きているだろうし。
でも飽きるまでは遊ぶ。
今日もヒーラーで後ろからみんなを眺めてにやにやします。